J1第29節、川崎フロンターレ対徳島ヴォルティスの試合がありました。
ACLの敗退を引きずることなく、1点は入れられたもののしっかりと3点以上取って勝つことが出来ました。
今回の試合は、いつものフロンターレらしさが出ていて、良いリズムのパス回しや攻撃が随所に見られました。
その要因となったのは、選手たちの距離感の良さがあったからだと思います。
フロンターレの選手がボールを持っているとき、周りの選手が5m~10mの間くらいの距離で近づき、上手くサポートに入ることが繰り返されていました。
そしてそれがバランスよく、1~2人ではなく3人以上の関わりが数多く作られていたので、ボールをスムーズに動かせていたと思います。
特に、中盤3枚の距離感やサポートが良く、
ボールサイドに上手く3枚とも関わって数的優位を作れたり、フォワードに入ったときに後ろにつくサポートが良かったりと、ボールを上手く動かす潤滑油になれていたと思います。
選手間の距離が、近すぎず遠すぎずで良い距離感だと、
ダイレクトプレーやワンツーなどのテンポの良いパス回しができるし、
間の距離が長くない分インターセプトされる可能性も低くなるし、
パスのずれも少なくなるし、
奪われた後速く切り替えれば、数人で囲んで奪い返しやすくなったりと、
メリットは多くあります。
それがフロンターレの特徴でもある、パス回しや崩しの上手さや、速い攻守の切り替えからの即時奪回につながっているのだと思います。
逆にデメリットとして、スペースが小さくなる分、
各人のプレーエリアが狭くなったり、
相手一人に複数人守られたり、プレッシャーを受けやすかったりします。
ですがフロンターレの選手たちは、
プレーの正確さを生み出す技術の高さや、
上手くバランスをとって相手のギャップに入り込むポジショニングの良さ、
どういうプレーを選択するかの判断の良さ、
周り選手との連携の良さ、
常に頭と足を止めない継続性などがあるので、
デメリットを感じさせないプレーを見せてくれています。
この試合の2点目の、旗手怜央選手➡マルシーニョ選手➡脇坂泰斗選手のゴールは、
狭いスペースを崩した、とても素晴らしい得点シーンでした。
新加入のマルシーニョ選手もデビューを飾り活躍も見られて、これからまたワクワクさせてくれそうです。
また次の試合も、楽しめて勉強にもなる試合を見せてほしいなと思います!