J1第34節、川崎フロンターレ対浦和レッズの試合がありました。
多くの時間で川崎が主導権を握りながら試合を進め、
前半にセットプレーの流れからジェジエウ選手が押し込み先制点を奪うも、
後半終了あたりに酒井宏樹選手に1点返され、1対1の引き分けに終わりました。
ボールを保持するスタイルの浦和相手でしたが、
川崎の上手いパス回しや、素早いプレスで長く主導権を握り、
相手の良さをあまり出ささずに、自分たちのペースで試合を進めていけていました。
そんな中、今季に入ってから特に目立つようになったレアンドロダミアン選手の前線からのハイプレスはこの試合でもとても効いていました。
相手が後ろでボールを回している時、
パスコースを消しながら徐々にボール保持者に寄せていき、タイミングがきたらここぞとばかりにスピードを上げ、ダッシュでハイプレスをかけにいきます。
相手センターバックやキーパーにかけることが多く、パスコースを消しながら大きい体で速いスピードでプレスをかけにいくので、相手はロングボールで逃げることも多々あります。
そして相手が蹴る瞬間には、スライディングで飛び込む上に、片方の足をボールが飛んでくる角度に合わせながら上げるので、そこでカットすることも多く、相手からしたらとても厄介で怖いプレスだと思います。
ただこのプレスは、その場でボールをカットできるだけではなく、様々な効果があり、
そこでボールを奪えなくても色んな良いことがあります。
まずは、「相手が蹴る場所を限定できること」。
片方のパスコースを切りながらプレスをかけていくため、だいたいのボールの行方は決まってくるので、後ろの味方は事前に読みやすく準備をしやすくなり、その後のパスカットや有利な守備の対応につながっていきます。
次に、「相手に時間的余裕を作らせないこと」。
ダッシュでハイプレスをかけていくので、相手が次のプレーを選ぶまでの時間を短くでき、良い判断のプレーを選ばせにくくなるし、トラップやパスにかける時間を短くさせれます。
そうすると相手のプレーの精度が落ちるので、後ろの味方がパスカット出来たり有利な守備の対応につながっていきます。
そして最後に、「精神的余裕を奪うこと」。
当然センターバックやキーパーなどの後ろの選手は、そこで奪われたりミスしたりすれば即失点になるリスクと常に戦っているので、これだけ猛烈にプレスに来られるとやはりどうしても焦ってしまいます。
そうすればトラップやパスなどのプレーの精度も落ちるし、ミスする可能性も上がってきてしまうので、後ろの味方のパスカットや有利な守備の対応につながってきます。
まあしかしハイプレスにきたからと言って、すべての選手がこういった影響を受けるわけではなく、余裕で落ち着いてかわしてしまう選手もいるのですが、
レアンドロダミアン選手の前からのハイプレスは、相手にも味方にも大きな影響を与えていると思います。
ただ前の選手からしたら、やっぱりダッシュで何回も走るのは体力的にしんどいことだし、出来るなら攻撃に備えて体力を残しておきたいとこですが、
それでも何度も繰り返し、攻撃でも結果を残しているのは、レアンドロダミアン選手のチームに対する「献身性」や「責任感」が垣間見えて、高い実力を兼ね備えていることがわかるのでとても凄く素晴らしいですね。
川崎フロンターレは、4試合を残し今節で優勝を決めました。
特に応援しているチームが優勝するのはとても嬉しい事ですね!
でもまだ天皇杯も残っているので、そこでもタイトルを獲得して、強いフロンターレをもっと見せてほしいと思います!
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