ベルギーリーグ第22節、ヘンク対ベールスホットの試合がありました。
ヘンクで好調を続けている日本代表の伊藤純也選手と、ベールスホットに所属している鈴木武蔵選手の日本人対決でもあったこの試合、
鈴木武蔵選手も1アシストを記録し、
伊藤純也選手は1ゴール1アシストにPKを得るプレーと、3ゴールに絡む活躍で、
4対1とチームの勝利に大きく貢献しました。
この試合でも得意のドリブルやスピード、クロスボールなどで相手の脅威になりながら、
サイドに広がり幅をとったり、色んな場所に顔を出してスペースを上手く使ったり、相手を引き出したりして、ポジショニングでも相手の嫌がるプレーを繰り返していました。
良いポジショニングからクロスボールをダイレクトで上手く合わせたゴールや、
ペナルティエリア内でドリブルを仕掛けて倒されたPKを得たプレー、も素晴らしかったですが、
アシストを決めた伊藤純也選手の広い視野からのクロスボールはとても素晴らしいプレーでした。
4ー3ー3の右ウイングとして出場した伊藤純也選手ですが、このシーンは、
始めチームが左サイドでボールを持っていて、伊藤純也選手は右サイドで待っていました。
そのあとボールが真ん中の選手にわたると、
伊藤純也選手はマークを付かれていた相手から少し下がって距離をとり、
自分の前にスペースを作る動きをし、
自分がボールを持った時のための「時間」と「スペース」を作りました。
そしてペナルティエリア角らへんでパスを受け、
ゴール前にクロスボールを送り、ヘディングゴールのアシストを決めました。
このクロスボールも、ふわっと柔らかいボールで、ヘディングで合わせやすい良いボールだったのですが、
一番大外の選手を狙って蹴ったことがとても素晴らしかったなと思いました。
ゴール前の状態は、味方3人相手3人と、同数でマークがつかれている状況でしたが、一番大外にもう一人味方が遅れて入ってきていました。
そこにはマークがついておらずフリーだったのですが、
短い時間でそこを見つけて正確なクロスボールを送れたのはとても凄いと思います。
普通なら、自分の目の前に相手もいるし、味方も動き出しているからタイミングを逃さないようにしないといけない分、集中して視野が狭くなりがちですが、
そんな状況でも一番遠いところまで見えていて、
そこを見つけタイミング良く質の高いクロスボールを送ったのは、とてもレベルの高いプレーだったなと思います。
自分の技術に対しての自信や、精神的余裕を持っていなければ難しいプレーだと思うので、最近の好調ぶりを表したものだったのかなと感じました。
正直数年前までは、スピードとドリブルだけが売りの選手かなと思ってしまっていたのですが、
こういったクロスボールや、トラップなどのワンタッチプレー、守備での貢献や柔軟で賢いプレーなど、色んな魅力的なプレーを見せてくれる選手で、
とても良い意味で裏切られている感じです…。
来週にはW杯予選もあるので、伊藤純也選手のプレーで日本代表を勝利に導いてほしいなと思います!
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