ラ・リーガ(スペインリーグ)第36節、バルセロナ対セルタの試合がありました。
バルセロナは、
流れがあまり良くない中でもチャンスを確実に決めきり、決定力で差をつけ、
メンフィス デパイ選手(オランダ)の1得点、オーバメヤン選手(ガボン)の2得点で、3対1と勝利を収めました。
この試合その3得点のうち2アシストを残し、
右ウイングで出場したウスマン デンベレ選手(フランス)は、突出した個の力で違いを作り、勝利に大きく貢献していました。
ウスマン デンベレ選手と言えば、
フランス代表のサイドアタッカーで、少し問題児としての印象を持っている人も多くいるかなと思いますが、
抜群のスピードやタッチの柔らかさ、独特のリズムのステップやプレーなどで、
個の力で試合の流れを変えれるような選手で、
この試合でもその力は輝いていて多くのチャンスを生み出していました。
中でもドリブル突破は素晴らしく、
その事前の準備として、ボールをもらう前にしっかり相手との距離を取ってパスを受け、前向きでゴールに向かう体勢を取って仕掛けていく、自分の形を作り出す動きも上手いし、
多少ボールを持ちすぎて奪われてしまうことはあるけれど、
多少囲まれたりしても打開してしまうような、技術とスピードを兼ね備えた突破力はとても凄いです。
この試合のチームの先制点で、メンフィス デパイ選手のゴールをアシストしたシーンでも、
チームの流れがあまり良くなく、ウスマン デンベレ選手もあまりボールに関われていない状況の中で、
右サイドでボールを持ち、周りに相手3人に囲まれていた場面でしたが、
上手く柔らかいタッチとスピードを活かして突破し打開して、得点につなげ、
悪い流れを打ち切るような個の力を見せてくれました。
それともう一つウスマン デンベレ選手は、
顔を上げながら(ルックアップしながら)、しっかり周りを見ながらのドリブルが出来ていることがとても素晴らしいプレーだなと思います。
ドリブルを開始しだすと、自分や相手の足元に集中しすぎて顔が下がりすぎてしまったり、視野が狭くなってしまいがちなのですが、
ドリブルしながらでも周りの状況が良く見えているので、ドリブル中にいろんな選択肢を持つことが出来ています。
1対1でドリブルを仕掛けながらも、
周りの味方が良い動きをしていたり相手が奪いに来なければパスに変えれたり、突破するべきところでは突破したりして、
その場の状況で最適な判断ができる体勢がしっかり整っています。
この試合でも、スピードに乗ったドリブルの中で味方にパスを出しアシストを決めたり、
ドリブルしている中でも一番遠くの選手が見えていてそこにパスを出してチャンスを作ったりと、
顔を上げたプレーで視野が広くとれていて、色んな選択肢をもったドリブル突破を見せてくれていました。
色んな選択肢を持っている上に、どのプレーもクオリティーが高いので、
相手からしたら後出しジャンケンをされているような、狙いどころが絞れずなかなか止めることの出来ないとても厄介な選手ですね。
どれだけ一つの武器が優れていても、それをやると分かられていれば相手も対策を講じてきてなかなか成功する確率も低くなってくると思うので、
「こうきたらこう」というような状況によって変えれるように選択肢をいくつも持っておくということは大事なことですね。
24歳とまだ若くW杯での活躍も期待される選手だと思うので、今後の活躍も楽しみです!