EAFF Eー1サッカー選手権、日本代表対韓国代表の試合がありました。
因縁の日韓戦ではありましたが、攻守で安定した試合運びを見せて、
藤田譲瑠チマ選手の絶妙パスからの相馬勇紀選手の見事なヘディングゴール、
コーナーキックから佐々木翔選手のヘディングゴール、
右サイドをきれいに崩して最後は町野修斗選手が押し込んでのゴールで、
結果3対0と快勝し、見事優勝を果たしました。
海外組を除いての国内組だけでも充分やれるということを見せてくれたと同時に、
まだまだこれから、代表選手としてもJリーグ選手としても楽しみな選手が多くいるなと感じさせてくれました。
その中の一人として、この試合ボランチで先発出場した藤田譲瑠チマ選手は、
現時点でのポテンシャルの高さや、今後の活躍を大いに期待させるプレーをたくさん見せてくれていたと思います。
藤田譲瑠チマ選手は、まだ20歳でパリ五輪世代の注目選手で、
守備での球際の強さを活かしたボール奪取力、
攻撃での視野の広さや技術の高さを活かしたパスワークなど、
つなげて奪える特徴を持ったボランチの選手ですが、
その中でも特に、攻撃で見せた視野の広さを活かしたプレーの数々がとても素晴らしいなと思います。
ボールを持った時のプレーを見てみても、
「良く見えているなー」と感じるようなプレーも多く行っていて、視野が広い選手だなと感じさせるプレーをこの試合でも何度も見せていました。
例えば、
後半途中に右サイドで藤田譲瑠チマ選手がボールを持って、逆サイドの相馬勇紀選手に大きくサイドチェンジをしてチャンスを作ったところや、
ボールを持ってパスするところを探している時、
あえて違うところを見て目線でそこにパスをすると思わせといて、ノールックで違うところにパスを出したプレーが数回あったりと、
広く周りの状況が見えているからこそ出来るプレーを色々見せていました。
そしてなにより、相馬勇紀選手の1点目をアシストしたシーンでは、
藤田譲瑠チマ選手は右サイドでボールを受けて、
ボールを止めた後はもうボールは見ずに、蹴る瞬間もずっと顔を上げて中の様子を見ていて、
一番遠くの相馬勇紀選手や、その動き出しや空いたスペースをすぐに見つけて、
絶妙な柔らかいパスを送りアシストしました。
遠くまで見えていた視野の広さが凄いのももちろんですが、ただ見えただけじゃなくて、
打開できるスペースとして認識して見えていたからこそあのパスが出せたと思うので、
広い視野プラス、見えている状況をしっかり頭で認識して判断できる力が備わっているんだなと思うので、とても素晴らしいなと感じました。
こういったちゃんと見えて出せる選手がいると、
前線の選手も積極的に動き出せるし、それがチームのアグレッシブさやチャンスの数にもつながってくると思うので、とても貴重な選手だなと思います。
そして藤田譲瑠チマ選手はなんで広い視野を持てているのかというと、それは足元の技術の高さが生み出しているんじゃないかと思います。
ボールを扱う技術が低かったり自信がなければ、
おのずと意識はボールに多く向いてしまい、周りの状況を把握する余裕はなくなるし、
逆に技術が高く自信があると、ボールにあまり意識を向けなくてもプレーできる分、
周りの状況を見て把握する時間や意識を多く持てるので、
技術の高さと視野の広さは大きく密接していると思います。
「技術の高さが広い視野を生み出す」➡「広い視野がまた技術を活かす術となる」
のだと思うので、
サッカーの基本となる技術の高さはやっぱり大事だなと改めて感じました。
この大会からW杯メンバー入りが何人出るかは分かりませんが、
また新たな競争が生まれたと思うので、残りの4か月でどうなっていくのかとても楽しみだし、
藤田譲瑠チマ選手や細谷真央選手といった、次世代の選手たちが今後どのような成長や活躍を見せてくれるのかも楽しみですね!
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